余裕資金をどのような形態で運用するべきか迷うことは誰にでもあります。できるだけ安全な運用をしたいと思う方は、定期預金、国債、貯蓄型保険あたりから運用先を選ぶと思います。
このうち、定期預金と貯蓄型保険の2択になった場合、どちらを選択すべきでしょうか?
預金も保険も一長一短
まず、知っておくべきことは、預金も保険も、それぞれにメリットとデメリットがあることです。
預金の場合は、定期預金でも期間を短くすれば万が一お金が必要になった時に引き出しやすいメリットがありますが、低い利率が適用されるので受け取れる金利が少ないというデメリットがあります。
貯蓄型保険の場合は、定期預金よりも利率が有利になることがありますが、契約期間が10年以上の長期になることが多いです。お金が必要な時に解約の手間がかかったり、物価上昇局面ではインフレによる価値下落のリスクがあるなど、貯蓄型保険にもデメリットがあります。
リスク分散のために両方を選択
定期預金にも貯蓄型預金にもデメリットがある以上、どちらか一方を選択するのは得策ではありません。
安全に資産形成するのであれば、できるだけリスクを減らす必要があります。リスクを減らすためには分散投資をしなければならないので、この場合には定期預金と貯蓄型保険の両方を選択しておくのが無難です。
どちらか一方に全ての余裕資金を預けた方が、うまくいった時に大きな利益を得られます。しかし、後から他方が有利だったとわかった時に乗り換えようと思っても、一方を解約すると損することがあります。定期預金を中途解約すると普通預金利率が適用されて少ない金利しか受け取れない場合があります。貯蓄型保険も更新日の到来前に解約すると、支払った保険料よりも少ない解約返戻金しか受け取れないことがあります。
だから、余裕資金がある場合は、2つに分けて定期預金と貯蓄型預金に分散しておいた方が安全です。もしも、両方を契約するほど余裕資金がない場合には、期間の短い定期預金に預けて様子を見れば良いでしょう。なお、老後に備えるために定期預金や貯蓄型保険で資産雲誉するなら、個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入することをおすすめします。