資産運用の初心者にすすめられることが多いのが投資信託です。
投資信託は、複数の株式や債券に同時に投資し、それをひとつのパッケージにして分割して販売している金融商品です。例えば、A株式に1万株、B株式に1万株、C株式に1万株と3社の株式に投資し、それを1,000口や2,000口などに分割して販売しているのが投資信託です。
プロの金融マンが選んだ複数の株式に同時に投資できるので、投資の初心者にとっては知識がなくても、複数の株式に分散投資しているのと同じ効果を得られる利点があります。
投資信託には手数料がかかる
しかし、投資信託は気軽に投資できる反面、手数料がかかるといった難点があります。
手数料がかかるのは仕方がないと思うのであれば、投資信託に投資しても良いでしょう。でも、投資信託は利益が出ていなくても手数料を支払わなければならないので、時価が下がっている時には損失を膨らますことになります。
また、時価が上昇していても手数料を考慮すると大して儲かっていないということもあります。何より元本が保証されているわけでもなく、リスクが低いわけでもありませんから、初心者はむしろ手を出すべきではないでしょう。
投資信託よりも預金
投資信託は、金融機関にすべてを丸投げするような投資なので、顧客がすべきことはあまりありません。
これに対して株式投資の場合は、自分で投資すべき銘柄を選ばなければなりませんし、いつ買うか、いつ売るかも自分で決定しなければなりません。だから、株式投資は面倒だから投資信託にしておこうと考えてしまいます。
しかし、このような理由で投資信託を買うのはやめるべきです。値上がりするとか、もっと積極的な理由があって初めて投資信託を買うべきです。
手間をかけるのが面倒だというのなら、定期預金や定額貯金、個人向け国債にしておいた方が安全です。手間はかけたくないけども、多くの運用益を手に入れたいというのは虫が良すぎます。
そういう虫の良いことを考えている人に対して、投資信託は手数料をとって販売している金融商品なのです。
もしも、投資信託で資産運用をしたいのなら個人型確定拠出年金(iDeCO)に加入することをおすすめします。iDeCoであれば、手数料が優遇されていますし、税制上のメリットもありますから、普通に投資信託で資産運用するよりもかなりお得です。