損切りばかりしてるから株式投資で利益が出ない

将来性があると思って取得した株式が、予想に反して値下がりした。

証券取引所では、毎日のように株式取引が行われていますから、株価も頻繁に上がったり下がったりします。場合によっては上昇し続けたり下落し続けたりもします。

株式投資で成功するためには、利益確定はできるだけ株価が高い時に損切りは大きく値を下げる前にするべきだと、よく言われています。特に損切りに関しては、大ケガする前にやっておかなければならないと強調されます。

損切りの回数が多いと損失が膨らむ

しかし、当たり前のことですが、損切りばかりしていても利益は出ません。10銘柄取得して10銘柄とも取得原価よりも低い株価で売却すれば損するのは当たり前です。

損切りが重要だと言っても、取得原価よりどれくらい値下がりしたら自動的に売却するというマイルールを作り、それを必ず守っていても意味がありません。そんなことをしていては、リーマンショックのようなことが起これば、持ち株すべてを売却して多額の損失を確定させることになります。

損切りは、その銘柄が大きく値下がりする前に売却して損失を少なくできます。でも、損切りの回数が増えれば、小さな損失が蓄積していき気付いた時には大きな損失になることもあるのです。

損切りのルールよりも財務諸表を読めることが重要

取得原価の何%値下がりしたら損切りするというマイルールを設定するよりも、財務諸表を読めることの方が重要です。

どんなに株価が下がっても、財務諸表を見て好業績と判断できれば、株式を売却する理由はありません。むしろ、買い増ししても良いくらいです。

損切りのマイルールを作って、それに忠実に従う投資家の多くは、財務諸表を読めません。勉強しているのは株価チャートの動きだけです。株価が下がろうが、その企業の売上や利益が伸びていれば純資産が増えます。そうすれば、配当金という形で利益の分配に与れるかもしれません。配当金を受け取れなかったとしても、好業績の企業の株価は、そのうち上がり始めます。

損切ばかりしていても株式投資で利益は出ません。株式投資に大切なのは、財務諸表を見て企業価値を把握することです。