少額からの資産運用は失敗しやすい

インターネット上の資産運用の情報を発信しているウェブサイトやブログを見ていると、「10万円の少額からでもやり方を間違えなければ投資で大儲けできる」と書かれていることがあります。

やり方を間違えなければ成功するというのは、どんなことでも当てはまります。だから、少額の投資資金でも、やり方次第で大きく稼ぐことは可能だと思う人は多いでしょう。

少額の資金で投資することが間違っている

そもそも、少額の資金しか用意できない時点で、株式のようなリスクのある投資を行うことが間違っています。

リスクのある投資対象に投資するときは、複数銘柄に資金を投資して、リスクを打ち消し合うようにしなければなりません。もしも一つの銘柄に一極集中投資をすると、その銘柄が大幅に値を下げた時に多大な損失を被ります。だから、リスク分散が資産運用では重視されているのです。

では、少額の資金しか用意できていないのにリスクを分散できるでしょうか?

1銘柄に投資するのに最低でも10万円必要だった場合、10万円しか資金がなければ1銘柄にしか投資できずリスクを分散できません。このような投資が安全と言えますか。

ある程度の資金を蓄えてから投資する

株式のようなリスクのある投資をする場合は、毎月の給料を預貯金でコツコツと蓄えてから行うべきです。

どの銘柄に投資するかによって必要な資金は変わってきます。少なくとも、分散投資をするためには、2銘柄に投資しなければなりませんから、2銘柄を取得できるだけの資金は絶対に必要になります。

資金が少なく1銘柄にしか投資できないのであれば、最低でも2銘柄に投資できるようになるまで預貯金で資金を蓄えましょう。

当たり前ですが、万が一に備えて預貯金でいくらかは持っておく必要があります。2銘柄に投資できるだけの資金が貯まったからと言っても、預貯金がゼロになるような投資はしてはなりません。

少額での投資はギャンブルです。安全な資産運用には、それなりの資金が必要だということを忘れてはなりません。