支出を減らすことも資産形成のうち

資産形成は、お金を増やすことばかりに注目してしまいます。

しかし、増やすことばかりを考えていては安定した資産形成は難しいです。なぜなら、投資には大なり小なりリスクがあるからです。今あるお金を2倍にしようと思うとリスクも大きくなります。年利0.01%の定期預金に預ける場合なら、リスクをかなり低くできます。

リスクとは、将来何が起こるかわからないという不確実性のことです。したがって、リスクが高い投資ほど、先を読みにくく、下手をすると大きな打撃になります。

負けをすぐに取り返したくなる

資産形成は、増やすことだけで成り立っているのではありません。資産を減らさないことだって立派な資産形成です。

しかし、株式でも不動産でも、何かしらの投資を経験すると増やすことばかりを意識してしまいます。その理由のひとつとして考えられるのは、投資家は必ず一度は負けを経験することです。

取得した株式が常に値上がりし売却益を得れれば、こんなにすばらしいことはありません。でも、株価は上がったり下がったりしますから、長く続けていれば、損失を出すことだってあります。

小さな損失であれば笑って済ませますが、大きな損失となると、そうはいきません。この大きな損失を経験してしまうと、損失を一気に取り戻そうという気持ちが膨らんできて、ハイリスク投資をしたくなるのです。

支出を減らすことも投資と考える

資産形成は、支出を減らすことも大切です。

1万円の支出を減らせれば、それは投資で1万円得したのと同じです。年利1%で運用しようとすると、元手が100万円必要になる計算ですね。

このように考えると、支出を減らすことが楽しくなってきます。

今日は100円節約できたのなら、それを1年間繰り返せば36,500円の節約です。年利1%の金融商品があったとしたら、それに365万円投資したのと同じ効果を得ているのです。

しかし、1回の投資で36,500円の損失を経験すると、それを短期間で取り返したくなります。365万円を年利1%で運用して1年後にその損失を回収しようという発想が希薄になります。

  • 1ヶ月間の投資で損したお金は1ヶ月間の投資で取り返せる
  • 10日間の投資で損したお金は10日間の投資で取り返せる
  • 1日の投資で損したお金は1日で取り返せる

こう考えるようになると、資産形成に黄色信号が灯ります。損失を出すまでの期間と損失を取り返すまでの期間との間には、何も因果関係はありません。短期間に大儲けすることもありますし、時間をかけてじわじわと損していくことだってあります。

企業の利益は、収益と費用の差額です。収益を増やすだけでなく、費用を減らすことだって利益の獲得に貢献するのです。

個人の場合も同じで、支出を減らすことは資産形成に貢献することを理解しましょう。