資産運用にマイルールは必要。しかしギャンブル的投資手法にマイルールは意味なし。

預貯金でも株式投資でも、資産運用には自分で決めたルールを守ることが大切だと言われます。

毎月3万円ずつ預金を積み立てていくと決めたら、それにしたがって粛々と積立預金を続けていくべきです。そのマイルールを守り続けていれば確実に資産を増やしていけます。しかし、資産運用にマイルールを決めても必ず資産が増えるとは限らない場合があります。それは、ギャンブル的な資産運用をする場合です。

得するか損するかわからない投資

投資は、事前にしっかりと勉強して知識を身につけたとしても、相場の変動次第で損することはあります。それは仕方のないことですが、マイルールを決めて投資を行っていれば、損失を拡大せずに済むことがあります。

しかし、マイルールを決めようが、得するのか損するのかさっぱりわからない対象に投資すれば、予想外の損失が発生する危険があります。知識がないのですから、あらかじめ決めたマイルールも役に立ちません。

したがって、マイルール以前の問題として、自分が仕組みを理解できない投資対象には絶対に手を出さないことが大切です。

資産形成は減らさないことを第一に

資産形成において最も大切なことは、資産を減らさないことです。そして、マイルールは資産を減らさないようにするために設定するものです。

例えば、1年前の資産総額よりも減らさないというマイルールを決めたとします。この場合、前年の資産総額が1,000万円で、現在の資産総額が1,100万円であれば、1,000万円は目減りする危険性の極めて低い資産で持っておきます。

そして、100万円についてだけ積極的に資産を増やすような運用を行うのです。

ただし、資産を減らさないように運用するのですから、元本が吹っ飛んでしまうような信用取引には手を出すべきではありません。もちろん、デリバティブも素人がするものではないので、投資先とすべきではありません。

また、1日のうちに株式の売買を頻繁に行うデイトレードも、マイルールを設定することに大した意味はありません。なぜなら、デイトレード自体がギャンブル的な投資である以上、マイルールを決めたところで損益のコントロールが難しいからです。

資産運用にはマイルールを設定することが大切ですが、それは、安全性の高い投資が前提であることを理解しましょう。