銀行に預金するかどうかは、利息がいくらもらえるかも重要な判断材料となります。
利率が高い時に定期預金に預けておけば満期日に多くの利息を受け取れます。逆に利率が低いと満期日にあまり利息を受け取れませんから、定期預金に預けておくのは不利になるかもしれません。
さて、預金に付く利息は名目金利によって計算されます。銀行にお金を預ける前に名目金利がどのように決定されるかを知っておくのも何かの役に立つはずです。
物価上昇率は実質金利に影響しない
名目金利は以下の計算式で表されます。
- 名目金利=実質金利+物価上昇率
例えば、現在の実質金利が1%で物価上昇率が0.5%であれば、名目金利は1.5%です。物価上昇率が3%であれば、名目金利は4%ですね。
上記の計算式を見ればわかりますが、物価が上昇したとしても、実質金利と物価上昇率の合計が預金者が受取れる名目金利となるので、インフレによって預金が目減りすることはありません。
よく預金はインフレに弱いと言う人がいますが、上記の計算式は以下のように変形できるので、預金がインフレに弱くないことがわかります。
- 実質金利=名目金利-物価上昇率
上の計算式で名目金利はゼロ以下になりません。したがって、どんなに物価上昇率が上がろうが実質金利がマイナスになることはないのです。
チャートばかりを見る投資家が買う株式の方が不安
中途解約不能な定期預金であればインフレに弱いですが、そうでない預金であればインフレになっても価値は目減りしません。
それよりも、財務諸表分析をしない投資家が好んで買う株式の銘柄に投資する方が危険です。財務諸表分析をしない投資家はチャートばかりを見ているので、その企業の価値を全く理解せずに株式取引をしています。本当は1株当たり10万円の価値しかない株式でも、30万円や40万円で取引されている場合もあります。
そのような株式に投資するのは、単なる賭け事でしかありません。
財務諸表分析をできないのであれば、お金を株式投資ではなく預貯金に預けておくべきです。