個人への投資はリスクが高すぎる

インターネットの普及により、様々なモノに投資できるようになりました。特に最近、注目されているのは個人に投資することです。

個人と言っても、特定の業界で有名な人が投資対象になっているので、無名な人に投資するのとは違うようです。投資にはリスクが付き物ですが、株式投資と比較すると個人への投資は格段にリスクが高いです。

社長が死んでも企業は存続する

株式投資は、基本的に公開会社への投資となります。会社は人の集合体であり、公開会社ともなるとその構成員の数が多いので誰か1人の死によって倒産することはそうそうありません。

例え社長が不慮の事故で死亡した場合でも、副社長やその他の取締役が経営を引き継ぐので、これまでと同じように企業活動は継続されます。もちろん、やり手社長の死は会社の業績に大きな影響を与えますが、公開会社ともなれば、社長の死で即倒産となることは滅多にありません。

むしろ、個人の影響力が排除されるほど、しっかりとした組織だからこそ株式公開できると考えた方が良いでしょう。

個人への投資は死亡で終わる

一方、個人への投資は、その個人が死亡した時点で投資額の全てを失います。個人経営の飲食店であれば、後継ぎがいない状況で店主が死亡した時点で閉店です。もしも、資金援助していた場合、その資金のほとんどが失われるでしょう。

基本的に個人に資金援助する場合、顔見知りであることが多いです。例えば、学生時代の友人や親戚などですね。だから、その人の性格を知った上での投資になりますから、資金援助を決定する場合には、将来、その資金が返ってくる可能性が高いと判断しているはずです。もちろん、知り合いへの投資でも不慮の事故による死の可能性はゼロではありません。

インターネット上で個人に投資できるサービスの場合も、投資を受けた人が亡くなれば投資額は返ってきません。なので、どんなに話題になっているからと言っても、個人への投資は、株式投資以上にリスクが高いので、安全な資産形成を考えている方は手を出すべきではありません。

余剰資金がある場合は、まず個人よりも組織、すなわち公開会社の株式や債券に投資すべきです。