海外分散投資はリスクテイクになることも理解しておく

安全な資産形成をしようと思うなら、複数の投資対象に分散投資した方が良いです。

預金、株式、債券、不動産など投資対象は様々あります。これらを組み合わせることで、ある投資対象が値下がりしても他の投資対象が値上がりして損益を打ち消せますから、大きな損失を出すリスクを下げれます。

また、国内だけでなく海外にも投資すればリスクを軽減できます。ただし、海外分散投資が必ずリスク分散になるとは言えない場合もあります。

海外資産には為替リスクが付き物

国内の経済が、災害などで大きな打撃を受けた場合、国内にだけしか資産を持っていなければ仕事も財産も失う危険があります。でも、海外に資産を持っていれば、国内経済が打撃を受けても、全財産を失うことはないので安心です。

しかし、海外資産に投資する場合、必ずと言っていいほど発生するのが為替リスクです。多くの国が変動相場制を採用しているので、為替相場が投資した時よりも資金を回収した時の方が円高になっていると損してしまいます。

海外資産に投資する際は、為替リスクが付き物だと理解しておきましょう。

カントリーリスクを知っておく

海外には、日本ほど治安が良くない国があります。また、政治に問題があったり、国によっては契約を遵守しない国民性であったりと、日本では考えられないことが起こったりします。

このようにその国独自のリスクのことをカントリーリスクと言います。

安全性を追求するために海外分散投資をしたのにカントリーリスクのせいで、反対にリスクテイクしてしまうこともありますから、政治や経済が不安定な国の投資対象への投資は控えた方が良いでしょう。

まとまった資金がなければ分散投資の効果を得にくい

海外分散投資だけでなく分散投資全般に言えることですが、分散投資でリスクを軽減するためには、ある程度まとまった資金がなければ難しいです。

数十万円程度の資金では、複数の投資対象に投資できません。株式だと1銘柄に投資するだけでなくなってしまいます。そのため、分散投資をするには、多くの資金を貯めなければなりません。

人によって収入が異なりますから、一概にどれくらいの資金が必要かを決めることはできません。地震や台風などの災害に遭って仕事を失っても、2年くらいは生活できるお金は貯金しておきたいですね。そして、その貯金額を超えたら、預貯金以外の投資対象も検討したら良いでしょう。