株式投資で儲ける方法を語るのは株価チャートしか見れない人ばかり

株式投資を始めようと思ったら、まず、どうすれば儲かるかを考えるはずです。そして、インターネットや書籍などを見て、株で儲ける方法を探すことでしょう。

しかし、ネット上には株式投資で儲ける方法を解説しているサイトやブログがたくさんありますが、役立ちそうな情報を見つけることはできません。

株価チャートを見ても将来の株価は予想できない

ネット上で見つかる株式必勝法が、どれも役に立たないのは、株価チャートを見て将来の株価を予想するものばかりだからです。

ある銘柄の株価チャートを見ても、その企業がどのような事業を行っているのかはわかりません。財務内容を知ることもできません。毎期どれだけの売上や利益を上げているのかも把握できません。

株価は、企業価値を反映したものです。企業価値が増加するためには、その事業内容に将来性がなければなりませんし、純資産も順調に増えていかなければなりません。しかし、株価チャートからは、それらの情報を得られないのですから、どんなに長い時間パソコンの画面を睨み続けていても無駄です。

それなのに株価チャートを見れば、将来の株価が予想できるとの主張に納得できますか?

先に財務諸表の分析

株価チャートを見る前にしなければならないのは、自分が株式を取得しようと考えている企業の有価証券報告書を読むことです。

有価証券報告書を見れば、その企業がどのような事業を行っているのかわかります。有名な企業であれば、何を本業にしているのかは有価証券報告書を見なくても知っているでしょう。でも、多くの企業が本業以外の事業にも複数取り組んでいる場合がありますから、それらの事業内容も把握しておかないと、その企業の将来性を予想できません。

そして、本業も含めて企業が営んでいる事業の内容や経営成績は、有価証券報告書内の「経理の状況」を見ればわかります。

もしも、知人から商売を始めたいから資金を貸してほしいと頼まれたら、まずどんな商売をするのかを訊ねるはずです。店舗の立地条件、手許にある資金がどれくらいなのか、その商売の経験があるか、そのような情報を聞いて、うまくいきそうだと判断した後に資金を融通するのが当たり前です。

株式投資もこれと同じです。有価証券報告書を読んで、事業内容が将来性がありそうだとか、財務体質が安定してるとか、そのような情報に目を通した後に現在の株価を見て株式を取得するかどうかを決めます。

こういった情報は株価チャートからは一切見てとることはできません。

だから、株価チャートの分析の仕方だけを語る「株で儲ける方法」は信用できないのです。