初心者が株式投資で失敗するのは、マネーゲームのプロと同じ土俵で戦うからだ。
よく聞く言葉です。しかし、そもそも株式投資をマネーゲームと捉えることが問題です。株式投資は資産形成の一環であり、食うか食われるかのマネーゲームではありません。それを理解していれば、初心者が大きな失敗をすることはないでしょう。
株式投資は企業の出資者になること
株式投資は、株式の売買ばかりが注目されていますが、本来、その企業の出資者になることなのです。
例えば、自分の身内や友人が商売を始めるから、そのための資金を貸してほしいと頼まれたとします。あなたは、商売の内容、その商売についての経験がどれくらいあるのか、借入を頼みに来た身内や友人に訊ねるはずです。そして、その商売がうまくいくと判断した時にお金を貸すでしょう。
株式投資は、これと同じようなものです。異なっているのは、債権者ではなく出資者になるということくらいです。
事業内容や業績を調べてから投資
身内や友人が商売を始める時にいろいろと質問をして、お金を貸すかどうかを決めるのと同じように株式投資の場合も、これから投資しようとしている企業の事業内容や業績を調べなければならないことは言うまでもありません。
そして、それらの情報を知る手段となるのが有価証券報告書です。
有価証券報告書は多くの企業の場合、年に一度公表しており、その企業のホームページのIR情報のページにアクセスすればダウンロードできます。したがって、株式投資の初心者が最初にすべきことは、有価証券報告書をダウンロードして、それを読み込むことです。
しかし、有価証券報告書を読み込むためには、会計学の知識がなければなりません。なので、株式投資の前提として会計学の勉強は必須です。ところが、多くの株初心者は、会計学を勉強しませんし有価証券報告書を読もうともしません、これでは、損しても仕方がないですね。
商売を始めるからと借金を頼みに来た身内や友人に商売の内容も経験も訊ねずにお金を貸して夜逃げされ、損するのと同じです。
有価証券報告書を読み込むことはマネーゲームではありません。もちろん、株式投資もマネーゲームではありません。
それなのに株式投資をマネーゲームだと思い込んでいるから、おかしな失敗をするのです。