株式投資で儲けるために勉強している人は何人もいますが、その中で会計学を勉強している人が一体どのくらいいるでしょうか?
株価は財務諸表の数値が基本となって形成されるべきものです。それなのに財務諸表の見方も知らない人が株式投資をしているのですから、大きく損をしても仕方がないですね。
簿記3級くらいは勉強する
会計学を勉強するに当たっては、会計学の入門書を読む方法もありますが、最も効果的なのは簿記3級の勉強をすることです。
検定試験を受ける必要はないでしょうが、簿記3級を勉強することで財務諸表の基本的な内容を理解できるようになりますから株式投資に役立つことは間違いありません。しかし、株式投資の勉強をしていると言ってる人で、簿記3級の勉強を始めたという人は滅多にいません。
「初めての株式投資」とか「誰でもできる株式投資」みたいな本だけを読んで得た知識だけで、株式投資をするのですから、こんなに危なっかしいことはありません。
株価は1株当たり純資産が基準になっている
会社が保有する総資産から総負債を差し引いた金額を純資産と言います。純資産は、その会社の正味の資産を表しており、これが株主の持分になります。純資産が1億円であれば、その会社の株主の持分は1億円です。1,000株発行しているのであれば1株の価値は10万円です。
ところが、実際の株式市場では1株10万円で取引されることはなく、50万円や100万円と1株当たり純資産よりもかなり高い株価で取引されています。
これは、その会社の将来性まで株価に反映されているからです。現在の1株当たり純資産10万円にいったいどのような要素を加えて50万円や100万円と計算しているのか、それを理解しようと思うのであれば、まず簿記3級から勉強を始めるべきです。
言い方を変えると、現在の株価が1株当たり純資産と比較して妥当かどうかの判断をするために会計学を勉強するのであり、その入り口となるのが簿記3級なのです。