株式売買のタイミングは年4回

株式取引で成功するために大切なのは、売買のタイミングだと聞くことがあります。

売買のタイミングは、投資のプロと呼ばれている人たちで言うことが違う場合がよくありますから、どれを信じていいのかわからない投資家も多いでしょう。しかし、公開会社は年4回しか決算を公表していないのですから、そもそも売買のタイミングは年4回しか訪れないのが基本です。

売買の意思決定は3ヶ月おき

3月決算会社の場合、本決算の決算発表は決算日の約1ヶ月後の4月下旬から5月上旬です。現在では、四半期決算が行われていますから、決算発表は本決算の他に6月末、9月末、12月末の決算をその1ヶ月後に行います。

決算発表では、まだ公認会計士の監査を受けていない財務諸表が公開されますが、監査済み財務諸表で決算発表の金額が修正されることは、それほど多くありません。企業の業績を知る機会は、この決算発表の時ですから、業績が良かったのか悪かったのか、今後の見通しはどうなのか、そういった情報の入手や投資意思決定は決算発表以後になります。

したがって、株式を売るか買うかの判断のタイミングは、基本的に年4回しか訪れないのです。

短期投資は噂に流されやすくなる

しかし、株式市場では、毎日売買が繰り返されていますから、企業の決算数値以外のところで投資意思決定の判断をしている人や組織が多く存在していることがわかります。

彼らが一体何の情報に基づいて売買を繰り返しているのかわかりません。きっと、何らかの情報を入手して取引をしているのでしょうが、その情報が信憑性のあるものなのか、それとも井戸端会議レベルの噂話に過ぎないのか、傍から見ていてもわかりません。

ただ一つ言えるのは、日々株式売買を行っているのは、短期投資で利ザヤを稼ごうとしている投資家たちだということです。1日に同じ銘柄の株式を何度も売買して儲けている投資家がいますが、おそらく、企業の業績を分析して投資してはいないでしょう。

長期投資を目的に株式を取得するのであれば、投資の判断は年4回の決算発表だけで問題ありません。