人の性格は十人十色です。攻撃的な性格の人もいれば、穏やかな性格の人もいます。投資で言えば、ハイリスク・ハイリターンを好む人もいれば、ローリスク・ローリターンを好む投資家もいます。
好きな色、好きな食べ物、好きなテレビ番組、好きな場所などは、人によって異なります。それなのに株価が規則的に動くと思うのはおかしくないですか?
株式市場に参入する人はまったく同じ性格か
株式市場に参入する人の性格がすべて同じであれば、株価が規則的に動くかもしれません。投資家全員が晴天の日に浮かれ気分になるのなら、どの銘柄も買い注文が入って株価が上がるでしょう。また、投資家全員が月曜日に憂鬱な気分になるのなら株式取引はほとんど行われないでしょう。
しかし、株式市場に参入している投資家全員が同じ性格であるわけがありません。また、投資家によって仕事内容、収入、家族構成など置かれている環境も違うので、全投資家が同じように行動する方が稀です。
それをわかっていれば、株価が規則的に変動しないことを理解できるはずです。
規則的に株価が動くこともある
ただし、株価が規則的に動くこともあります。
それは、政治や経済に大きな影響を与えるようなニュースが報じられた時です。リーマンショックのような経済に負の影響を与えるニュースが報じられれば、ほとんどすべての株式が売られます。反対に景気に良い影響を与えるニュースが大々的に報じられれば、どの株式にも買い注文が入って日経平均株価が上がります。
このように株式市場全体に大きな影響を与える事象が発生すれば、投資家が同じような行動をとります。
個人と同じように企業にも個性があります。その個性を無視して、どの株式も規則的に株価が動くのだと思い込んではいけません。企業の個性を知るためには、その企業の商品やサービスを知る必要がありますし、当然、有価証券報告書を読んで事業内容の理解の他に近年の業績がどうなっているのかも見ておく必要があります。