投資は余裕資金の範囲内で行うこと。
よく言われていることです。なけなしのお金を一か八かの外国為替証拠金取引(FX)に投資するのはギャンブルであり資産形成ではありません。
投資を余裕資金の範囲内ですべきというのは、別の見方をすると、絶対に減らしてはならない資産は安全資産として持つべきだと考えられます。
現金で持つべきか?
では、絶対に減らしてはならない資産は、どのような形態で保有すべきでしょうか?
リスクがなさそうなのは現金として持っておくことと思ってしまいますが、自宅に大金を保管しておくと、盗難、火災や地震などの自然災害で失う危険があります。なので、大金を現金で持つことは危険です。
預貯金で持つのが安全
現金で持つと盗難や自然災害で失う危険がありますが、銀行や郵便局に預金や貯金という形で持っておけば、これらの理由で資産を失わずに済みます。
預金でも銀行が倒産するとお金が返ってこないこともありますが、ペイオフと呼ばれる制度があるので預金保険の対象となっている預金であれば保護されます。
利息の付かない当座預金、普通預金、別段預金は全額保護されます。利息が付く預金については、元本1,000万円とその利息までが保護の対象で、それを超える金額は破たんした金融機関の財産状況に応じて支払いが行われます。
したがって、どうしても減らしたくない資産については、利息の付かない預金で保有するのが最も安全です。ただ、利息が付く場合も元本1,000万円までは全額保護の対象ですから、1,000万円未満の資産しか保有していない場合には、利息の付く預金に預けておくと良いでしょう。
また、1,000万円を超える場合には、銀行を分けておけば、より安全です。
絶対に減らしたくない資産は人によって異なります。100万円で構わない人もいれば、3,000万円は安全資産で持っておきたいと言う人もいます。どの程度の割合で安全資産を持っておくかは、その人の自由です。ただ、交通事故や病気などで1年間働けなくなっても生活できるだけのお金は安全資産で持っておいた方が安心でしょう。