外貨預金は十分な余裕資金がある時に検討する

国内の銀行の金利が低いことを理由に外貨預金に資産を預けようかと検討しているのなら、少し考え直した方が良いです。

外貨預金は、国内の銀行の預金金利よりも高いことがあります。だから、外貨預金に魅力を感じるのですが、下手をすると元本割れを起こします。なぜなら、為替相場は常に変動しているからです。

利率は有利でも円高になれば損する外貨預金

どんなに利率が高くても、外貨預金に預け入れた時よりも引出す時の為替相場が円高であれば損をする場合があります。

例えば、1ドルが100円の時にドル預金をしたとしましょう。そして、1年後に引き出すつもりでいたとします。

もしも、1年後に為替相場が円安になっていれば、利息に加えて為替差益も得られます。1年後に1ドルが105円になっていれば5円の為替差益です。しかし、1年後に1ドルが95円になっていれば5円の為替差損が発生します。

この仕組みを理解した上で、外貨預金に預け入れるかどうかを検討しなければなりません。

資産を守るための外貨預金

外貨預金には、為替変動のリスクがつきものです。しかし、為替リスクがあることをわかっていても外貨預金に預けておきたいという人はいます。

日本経済の先行きに不安を感じている人ほど、外貨預金に預けようとします。確かに日本経済の先行きは不透明です。だから、日本経済が崩壊する前に資産の一部を外貨預金に移しておいて万が一に備えるという考え方はよくわかります。

でも、他国の経済も今後どうなるかはわかりません。アメリカの経済が不安定になれば米ドルの価値が下がるので、米ドル預金に預けていたお金には為替差損が発生します。

他国の経済も不確実だとわかって、外貨預金をするのなら問題ないでしょう。ただし、その場合でも、資金に十分な余裕があることが条件になります。生活費を取り崩してまで外貨預金にお金を預けるのは危険です。

円建資産が十分にある状況なら、その一部を外貨預金にしておくことでリスクヘッジになりますが、円建資産が多くない状況では外貨預金に預けてもリスクテイクするだけで何のメリットもありません。