外国為替証拠金取引(FX)で損している人は、たくさんいます。中には借金を背負ってしまうほど大きな損失を出している人もいます。
誰もが、自分はそんなヘマをやらかさないと思ってFXをやっているのでしょう。しかし、FXの特性から誰もが1回の失敗で大きな損失を出し借金を背負ってしまうリスクを抱えているのです。
レバレッジの恐怖
FXは、差し入れた証拠金の何倍もの取引をできます。このように自分が用意できる資金の何倍もの取引ができることから、FXにはテコの原理が働き、大きな利益を得られる場合があります。これをレバレッジと言います。
しかし、レバレッジは、損失を出した場合にも効きます。差し入れた証拠金は少額でも、多額の損失が発生する場合があるのです。そして、FXはレバレッジが効いた取引だから、1回の失敗で大きな損失を出して借金を背負ってしまう場合があるのです。
例えば、100万円の証拠金を差し入れた場合、2,500万円までの取引ができます。もしも、予想に反して10%の損失が発生したとしましょう。この場合、証拠金100万円の10%の10万円を損するのではありません。2,500万円の10%の250万円を損するのです。証拠金100万円を損失の補てんに充てても、まだ150万円の損失があります。もしも150万円を直ちに支払えなければ借金して返済しなければなりません。
公営ギャンブルで損しても借金は背負わない
競馬や競輪などの公営ギャンブルの場合、100万円を賭けてはずれても、損するのは100万円だけです。借金をすることはありません。しかし、FXでは、レバレッジが効いているので、証拠金を超える損失がいつ発生するかわからない状況ですし、損失額もあらかじめわからないことから、いつ借金を背負うことになるのか予測できません。
したがって、FXは、公営ギャンブル以上に生活を破綻させる危険性が高いのです。
投資は余裕資金の範囲内ですべきと言われます。FXの場合は、差し入れることができる証拠金が余裕資金の範囲内ではありません。レバレッジを効かせた金額、上の例では2,500万円が余裕資金になります。
2,500万円の10%や20%の損失を出して平気な顔でいられる人が、どれだけいるでしょうか?