1日に何度も株式の売買を繰り返すデイトレードでは、1日単位で必ず勝者と敗者が出ます。
株式投資に勝者と敗者が出るのは当たり前だと思っている人は、なぜ、このような当たり前のことを述べるのか理解できないでしょう。しかし、本来株式投資は勝敗を競うものではありません。つまり、勝敗が出る取引はまちがった株式投資なのです。
1日単位では値上がりか値下がり
例えば、証券市場が開いた瞬間に10万円で、ある銘柄を取得したとします。デイトレードは、その日のうちに全てのポジションを解消するので、この銘柄は今日中に売らなければなりません。
証券市場が閉まるまでに株価が10万円を超えれば利益が出ます。しかし、10万円より下がった場合には損失が発生します。ぴったり10万円で終わることもあるでしょうが稀です。
したがって、デイトレードをしている限りは、必ず得するか損するかがその日のうちに決まるのです。
長期投資なら1日の株価の変動は誤差
デイトレードとは対照的に長期投資ならどうなるでしょうか?
もしも、10万円で取得した株式が10年後に20万円になっていれば、差引10万円の利益です。取得する時間が数時間や数日前後したところで、取得原価はそれほど変わらないでしょう。8万円から12万円の間ではないでしょうか。そうすると、この銘柄を取得して、とりあえず10年間保有し続けた人は、金額に多少の差はありますが必ず運用益が出ます。
このように長期投資においては、数時間や数日の株価の変動は誤差でしかありません。
もちろん、10年後に5万円まで株価が下がっていることもあるでしょう。
デイトレードでは、必ず、その日のうちに損益が確定します。それを毎日繰り返していれば、ある日は勝者になれても、別の日には敗者になります。売買手数料を考慮すると、多くのデイトレーダーが損する側になるのは当たり前です。
9割が損すると言われるデイトレードをする理由がどこにありますか?