長期投資では自分の残りの人生を考えない

株式投資でも預貯金でも、安全に資産形成をしようと思うなら長期投資が基本です。そして、長期投資をする際には、自分がいつ死ぬかを考えるのは好ましくありません。

何歳から資産形成を志しても、長期投資の姿勢は変わるものではなく、20歳でも60歳でも同じ判断をすべきです。

残りの人生が50年あれば

もしも、手許に100万円の余裕資金があり、それをある対象に投資すると確実に50年後に1,000万円になるとします。

現在、20歳の人なら、おそらくこの投資をするでしょう。

では、40歳の人ではどうでしょうか?50年後は90歳ですから生きてるかどうかわかりません。でも、90歳まで生きることは不可能なことではないので半分くらいの人は、投資を決断するかもしれませんね。

しかし、60歳を超えている人だと、ほとんどの場合、この投資を行わないでしょう。さすがに110歳まで生きている人の方が少ないはずですから、100万円を別のことに使った方が有意義だと考えるに違いありません。

上の例からわかるように人は残りの人生がどのくらいあるのかも考慮して資産形成を考えます。どんなにたくさんの資産を作れても、余生が短ければ意味がないということでしょう。

自分の残りの人生と投資の価値は関係ない

ところで、100万円が50年後に1,000万円になる投資は、投資家の年齢によって価値が変わるものでしょうか?

そんなことはないですよね。この投資は、50年後に元本が10倍になるのですから、年利5%弱で運用できます。しかも確実に50年後に1,000万円になるのですから安全な投資です。この事実は不変です。

つまり、投資すべきかどうかの判断は、投資家の趣向によって変わるだけであり、それは投資の価値とは別物だと言えます。

投資すべきかどうかは個人の意思で決まりますが、その投資の価値は個人の意思とは関係ないことを理解しましょう。