株式の長期投資では今後も残る業種から銘柄を選ぶ

安全な株式投資の基本は、長期保有分散投資です。短期売買を繰り返していると、一時的な株価の変動に損益が左右されやすくなりますし、一銘柄にだけ大きく投資する場合もその銘柄が大きく値を下げた時に取り返しのつかない損失が発生する危険があります。

株式を長期保有するためには、そうそう倒産しない企業を選ばなければなりません。そして、そうそう倒産しない企業を選ぶには、今後も長期的に存続するであろう業種を知る必要があります。

身の回りの商品を探してみる

以前に元衆議院議員の杉村泰蔵さんがテレビ番組で、株式投資の秘訣を述べていました。杉村さんは、株式投資で多額の利益を上げていることで知られていますね。

杉村さんの株式投資の考え方は、それほど難しいものではありません。これから株式を買おうとする場合、今後も存続し続けるに違いない業種を見つけ、その業界に属する企業の株式を選ぶというものです。

杉村さんが例に出していたのはシャンプーでした。おそらく、シャンプーは今後も無くならないはずだから、シャンプーメーカーの株式を買えば良いと述べていました。どのシャンプーメーカーを選ぶかは、自分が使用して使い心地が良かったシャンプーを製造しているメーカーだとおっしゃっていたように思いますが、この辺は記憶が定かではありません。

杉村さんのように今後も無くならないであろう業種を探すには、身の回りにある商品を一つずつ見ていくのが確実でしょう。また、普段使っている商品であれば、その商品の特性も理解していますから、長所と短所もわかっている場合が多いですね。

人間が生きていくために絶対に必要なもの

杉村さんの株式投資に対する考え方をもっと深堀りすると、人間が生きていくために絶対に必要なモノやサービスに関わっている会社が、長期投資の対象に適していると言えます。

例えば、人間は食べずには生きていけませんから、食料生産に関わっている会社は長期的に存続する可能性が高いでしょう。食料生産に関わっていれば、どんな会社でも安全だとはなりませんが、食品メーカーに絞って有価証券報告書を比較すれば、長期投資に向いている銘柄を探し出せそうですね。

他に衣服や住宅と関わっている企業も、経営成績が比較的安定しやすく、財政状態が急激に悪化しにくいかもしれません。

財務諸表を分析できる能力を持つことは株式投資に必須ですが、杉村さんのように身近な商品から長期的に安定しそうな銘柄を探すことも、安全な資産形成には大切なことですね。